私は戦時には呉鎮守府、呉海軍工廠の在った呉市で生まれて幼少期を過ごしました。
   小学生の時に呉のプラモデル屋で、たまたま目の前に有ったWLシリーズの重巡洋艦・愛宕(あたご)を伯母に
   買って貰ったのがキッカケで艦船模型の世界へ入りました。当初はキットナンバーを順番に集めて揃える
   程度でしたが、次第に艦船への興味を持ち始めて中学生の頃からは資料収集に没頭しました。
   大学時代では歴史や当時の時代背景、状況にも目を向ける様になり、「あの時代」に生まれ(建造され)て
   順次、姿を消して行った艦船達を再び最初から製作する傍ら、若い頃に資料収集で奔走し苦労した苦い経験から
   独自に纏めた物をいつの日か作ってみたいと常に考えていました。社会人になって、かなりの時間を要しましたが
   以前からの念願でもあった「安芸・艦友会」を2004年7月19日に立ち上げる事が出来ました。
   本ホーム・ページでは艦艇だけで無く、表面的には物資輸送に重宝されながら「捨て駒」の様に扱われ、
   無謀な作戦に投入され艦艇より壮絶かつ悲惨な運命を強いられた民間商船(徴用船)にもスポットを当てています。

艦船模型の製作と資料収集を続けて30年近くになった今、その経歴と経験を活かして安芸・艦友会で軍人や民間人を問わず
艦船と共に失われた尊い命と今も尚、暗く冷たい海底に眠る多くの乗組員達の魂への追悼と鎮魂ならびに、過去の出来事と
「決して忘れてはならない事」また「後世に伝えたい」と言う理念から艦船模型を通じて「命の尊さ」、「平和の大切さ」を伝えられたらと思います。

        安芸・艦友会 会長 山本
inserted by FC2 system