生起日:昭和17(1942)年10月11日

要  因
この海戦も日米両軍の間で繰り広げられたガダルカナル島争奪戦の最中に生起したモノで、日本軍は水上機母艦・千歳と日進に
同島へ揚陸させる陸上部隊と重火器を積載して海上輸送作戦を実施し、同島の飛行場への砲撃を任務とする重巡3隻を基幹とした
第6戦隊を同行させていた。日本艦隊の動向を察知していた米海軍は日本艦隊を撃破する為にサボ島近海に進撃していたのだった。
暗夜を航行中、遥か彼方に艦影を発見した日本艦隊は、それが千歳と日進の部隊だと勘違いし発光信号を送った。
だが、味方だと思い込み発光信号を送った艦影こそが米艦隊でサボ島沖海戦が生起する。
米艦隊は1度目の発光信号で日本艦隊だと判別し、日本海海戦時の「T字戦法」と同様に日本艦隊の進路を塞ぐ形に艦隊針路を取った。
当時の米艦艇には最新鋭のレーダーが装備されていて暗夜でも敵艦の位置は手に取る様に判っていたのだった。
戦闘態勢が整った時、旗艦・青葉から2度目の発光信号が放たれたのを合図に日本艦隊に向けてレーダー射撃を開始、
米艦隊も被害を生じたが、日本海軍が得意とする夜戦をレーダーによって封じ込めた海戦でもあった。
夜戦に於いて照明弾を使用せず、レーダーを頼りに目標へ砲撃を加えるレーダー射撃の威力と効果を日本艦隊は身をもって体験しながら
最後まで、その経験が活かされる事は無かったのである。


[日本艦隊]

艦隊名:砲撃部隊                指揮官:五藤 存知 少将

重巡  青葉   衣笠   古鷹
駆逐  初雪   吹雪
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[米艦隊]

艦隊名:迎撃部隊                指揮官:ノーマン・スコット 少将

重巡   ソルトレイク・シティー(CA25)   サンフランシスコ(CA38)
軽巡   ボイス(CL47)   ヘレナ(CL50)
駆逐   ラフェイ(DD459)   ブキャナン(DD484)  ダンカン(DD485)  マッカラ(DD488)  ファーレンフォルト(DD491)


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